交通事故による骨折の様々な後遺症

交通事故は自動車を運転中に限らず、歩行中やバイク、自転車を運転中に起こります。いつでも起こりえる事故で骨折などの怪我をして、後遺症が残ることがあります。骨折の種類や部位によっては、命に危険を及ぼすこともあるのです。

どのような場合に骨折するのかと、どのような後遺症があるのかを種類や部位別に説明をしていきます。

骨折につながる交通事故

骨折を伴うような交通事故は、命にかかわるような事故が殆どです。たまたま運良く骨折で済んだと、思った方が良いかもしれません。歩行者の交通事故

横断歩道を横断中や急な飛び出し、ひき逃げなどによって起こります。

生身で自動車やバイクに引かれるため、死亡率が高く骨折で済めば幸いと思うしかありません。自転車での交通事故道路を横断中や自動車との接触で転倒、ひき逃げなどによって起こります。歩行者同様に生身なので死亡率が高くなっています。

生存していても殆ど骨折を伴う怪我をします。バイクでの交通事故走行中の運転ミスによる転倒や自動車との接種、衝突などによって起こります。ヘルメットを被っていますが、スピードが出ていたり自動車との衝突などの場合は、骨折を伴う大怪我をしたり運が悪ければ死亡事故になります。

自動車での交通事故

走行中の衝突事故やスピードの出し過ぎの自損事故などによって起こります。自動車の場合は車体にかなりのダメージが伴わない限り、骨折などの大怪我をすることはありません。大怪我はスピードが出ている場合が殆どで、死亡事故になることも多くなっています。

骨折の種類

骨折に種類があるのかと思われるかもしれませんが、骨折には大きく分けて2つあります。開放骨折と閉鎖骨折です。開放骨折(複雑骨折)傷を伴い、もしくは傷口から骨折片が飛び出ている骨折です。別名で複雑骨折ともいいます。

患部にかなりの外力がかかり、骨折して尚且つ骨が飛び出してしまうのです。

血管や神経を傷つけるので、後遺症が残る場合があります。閉鎖骨折(単純骨折)閉鎖骨折には完全骨折と不全骨折があります。完全骨折は骨折面が完全に離れた状態で、骨がずれ四肢の場合は変形することもあります。変形を伴うことで神経を傷つけ後遺症が残る場合があります。

不全骨折は亀裂骨折とも言い、亀裂が入った状態で骨が離れることはありません。変形もなく比較的に後遺症が少ない骨折です。

頭部の骨折及び後遺症

頭部の骨折は歩行中や自転車を運転中に、自動車やバイクなどに接触やはねられたりした場合に起こります。自動車運転中の事故では頭部の骨折は少なくなっています。エアバッグの性能が向上して、頭部の損傷を防ぐ確率が高くなっていると思われます。

交通事故による頭部の損傷は、骨折を必ず伴います。頭部には脳を含め重要な血管や神経があり、それらを損傷すると重篤な疾患を併発します。とても死亡率が高く、生存しても何らかの形で後遺症が残る場合が殆どです。

半身麻痺や全身まひ、脳の損傷がひどい場合は植物状態になる場合もあります。

頸部の骨折及び後遺症

頭部と同様に生身で自動車にはねられた場合に、損傷することが多く頸椎を骨折することで死亡してしまい、助かっても全身まひの後遺症を残すことがあります。

頸部は上肢や下肢に繋がる神経があるため、骨折により断裂してしまうことがあるからです。自動車の運転中の事故でもエアバッグがたとえ開いても、むち打ち現象が激しければ頸椎の棘突起が骨折して、上肢に痺れの後遺症が残る場合があります。

胸部の骨折及び後遺症

胸部には内臓を守るために左右12本の肋骨がありそれを繋ぐ胸骨があります。胸骨の上には肩関節を支える鎖骨があり、頸椎の下には胸椎があります。肋骨が骨折した場合肋骨が骨折しての後遺症は、肋間神経痛が残る場合があります。

骨折する損傷によって皮下の神経も損傷するからです。

また肋骨が折れて肺などに刺さった場合は呼吸器の後遺症が残る場合があります。胸骨が骨折した場合胸骨は肺を守るための骨ですが、骨折した場合、損傷の度合いによっては肺を傷つけることもあります。上記の肋骨の骨折と同様に、呼吸器の後遺症が残る場合があります。

胸椎を骨折した場合胸椎は下肢まで伸びる中枢神経系があるので骨折などの損傷を受けた場合、神経損傷も引き起こし下肢半身不随の後遺症を残すこともあります。中枢神経系の損傷がなくても、肋間神経痛を刺激して肋間神経痛の後遺症が残る場合があります。

腰部の骨折及び後遺症

腰部には胸椎からつながる腰椎がありそれを仙骨で支え、恥骨、尾骨と下に繋がり左右の腸骨で押さえられています。

腰椎が骨折した場合胸骨同様に腰椎も中枢神経系が通っていて、骨折などの損傷を受けると神経損傷を引き起こし最悪の場合、下肢半身不随の後遺症が残ります。また圧迫骨折により、椎間板ヘルニアを併発すると痛みや痺れの後遺症が残る場合があります。

仙骨、尾骨、恥骨、腸骨が骨折した場合仙骨、尾骨、恥骨は骨折しても後遺症が残ることは余りありませんが、腸骨には大動脈や神経が通っているので、骨折してずれて転位した時に神経や大動脈を傷つけることがあり、重度の神経麻痺の後遺症が残ることがあります。

上肢の骨折及び後遺症

上肢は上腕骨から始まり前腕骨の橈骨、尺骨と繋がり、手根骨は8個の骨の組み合わせで構成されています。その先に中手骨があり指骨と繋がっています。上腕骨が骨折した場合上腕骨の周りには何層にも入り組んだ筋肉や筋筋膜でおおわれています。

上腕骨を骨折すると当然筋肉や筋筋膜も損傷を受け、神経、血管も損傷します。

交通事故などで損傷が酷く、特に開放性の骨折を伴った場合は、上腕部の挙上ができなくなる後遺症が残る場合があります。前腕骨(橈骨、尺骨)が骨折した場合前腕骨は二つの骨を組み合わせた構造です。交通事故の場合は両方の骨の骨折が多く、神経の損傷も伴います。

上腕骨同様に開放性骨折の場合は橈骨神経麻痺や尺骨神経麻痺を引き起こす場合があります。手根骨、中手骨、指骨が骨折した場合各部の骨折自体の後遺症はありませんが、開放性の骨折や指部の挫滅(指が潰れた場合)は神経の損傷があり、痺れなどの後遺症が残る場合があります。

下肢の骨折及び後遺症

下肢は大腿骨から始まり、膝蓋骨の下に下腿骨は脛骨と腓骨の二つの組み合わせで構成され、足根骨は手根骨同様に8個の骨で構成されています。その先に中足骨、趾骨と続きます。大腿骨が骨折した場合大腿骨の周りは何層にも大きな筋肉や筋筋膜で覆われています。

骨折した際は当然手術になるので、後遺症が残ることがあります。

特に開放性骨折では神経、血管損傷が著しく重度の後遺症が必ず残り歩行が困難になります。膝蓋骨が骨折した場合膝蓋骨は膝関節を押さえるような皿のような形で、よく膝の皿と呼ばれています。骨折と言うよりも皿が割れると言った方がなじみ深いと思います。治療は手術して膝を固定するので、膝関節に拘縮が残ります。キチンとリハビリをしないと拘縮の後遺症が残り歩行や膝の屈伸が思うようにできなくなります

下腿骨(脛骨、腓骨)が骨折した場合下腿骨は固定部位が膝関節や足関節の場合は拘縮が残ることがあり、開放性の骨折は神経損傷を伴い痺れなどの後遺症が残る場合があります。足根骨、中足骨、趾骨が骨折した場合足根骨の中でも特に一番大きな骨の踵骨(かかと)が骨折した場合は、長期の固定を必要とします。

それに伴い必ず足関節の拘縮を起こします。リハビリをキチンとしないと足関節の拘縮の後遺症が残ります。中足骨、趾骨は手部の骨折同様に挫滅を伴った骨折した場合は神経損傷もあるので、痺れなどの後遺症が残る場合があります。

参考(交通事故 後遺症)
後遺障害(後遺症)とは | 交通事故の慰謝料・弁護士相談ならアディーレ法律事務所